2015年8月30日日曜日

Cy Twombly 展


今日はCy Twombly 展(原美術館)の最終日。見逃せないと思ってはいたのだが最終日午後の駆け込みになってしまった。入口に列ができていることに驚いた。開催直後から多くの人が訪れ、図録はあっという間に売り切れたらしい。Twomblyのことはほとんど知らなかったが、美術館のホームページを見てにわかに勉強した。今回の展覧会は本邦初の回顧展である。内容は2003年のHermitageでの展示とほぼ同じ(相続の関係で数展少ない)で、最晩年を除く50年の画業紹介になる。

天衣無縫の筆(手)はart brutやautomatismを彷彿とさせ、何とも自由で楽しい。事実、本人は「自分の作品に失敗はない」と言ったそうだ。このように天真爛漫な創作活動を送れるアーティストがどれだけいるだろう。2012年にはTate Liverpoolで"Turner Monet Twombly"という展覧会も開かれた。意外な取り合わせだが、たしかに具象とも抽象ともつかない即興的な作品が3人に共通して見られる。私がTwomblyに強く感じるのは作為を消し去るということだ。作為がなければ自由になれる。感興の赴くまま手の動くまま描く絵は見る者の心をこんなにも軽やかにするのだ。

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